例会の様子を随時簡単にご報告する予定です。
■2017年10月例会(第12回例会)
日時:10月22日(日) 10:00〜15:00
場所:福井県埋蔵文化財センター 現場事務所
テーマ:「石斧の刃を作ろう!」
久しぶりの有機質遺物研究会は、新石器時代の石斧を実際に製作し、木材加工痕を検討するための全3回のワークショップ(通称:加工痕WS)第1回です。
これまで石器による木材加工の痕跡については、木器研究者が個別
本企画のきっかけは、研究会メンバーが複数参加した田螺山遺跡(
そこで、実際に田螺山遺跡で出土している加工斧として磨製石斧を
全3回(予定)の1回目となる今回は、新潟県・滋賀県で会員が採集してきた石材を、グラインダーで加工する...予定だったのですが、折悪しく当日は西日本〜北陸を大型台風21号が直撃。安全を鑑み、予定より早くに作業を撤収することになりました。石斧の加工と調整については、各自持ち帰りでの作業です。
少し悔しさの残る作業となりましたが、参加者が集まって石材を確認し、石斧の完成に向けて認識を共有することができました。次回23日に向けての作業はまだまだ続きます。(2017.11.20記)
■2015年10月例会(第11回例会)
テーマ:「平城宮・京出土の植物種実」
芝 康次郎 氏(奈良文化財研究所)
今回も京都を飛びだして奈良へ!
奈良文化財研究所の芝康次郎氏に、「平城宮・京出土の植物種実」として、これまで平城宮・京址で出土した種実の整理作業の成果を発表していただきました。
糞便関連遺構三種の神器の一つ・瓜の種実から平城宮の人たちは瓜をどのように食べたのか、との話や種実遺体から考えうる季節性についてなどの討議も盛り上がり、同種の遺構や遺物のもつ可能性を感じました。
なお、今回発表いただいた成果は2015年9月に発行されたばかりの『古代都城出土の植物種実』(奈良文化財研究所 都城発掘調査部考古第一研究室,2015)にまとめられています。
以下でダウンロードすることができます。
→『古代都城出土の植物種実』 - 全国遺跡報告総覧 http://sitereports.nabunken.go.jp/15550
(ダウンロードページへのリンクを追加しました。2015.11.30記)
■2015年8月例会(第10回例会)
日時:2015年8月1日(土)13:00〜17:00
場所:立命館大学衣笠キャンパス 学而館2階 第2教室
http://www.ritsumei.jp/campusmap/map_kinugasa_j.html
報告内容:
「炭化種実の処理と分析-滋賀県杉沢遺跡の調査事例から-」
柳原麻子(大津市教育委員会)
立命館大学で2011・2012年度に調査を行った滋賀県杉沢遺跡では、縄文時代晩期の土坑から炭化植物遺体が多数出土しています。
例会では炭化植物遺体の中で最も多く出土した堅果類の、取り上げ後の処理や分析、分析からみえた杉沢遺跡の植物利用について説明しました。
■第9回有機質遺物研究会
元興寺文化財研究所見学
日時:2015年6月6日(土) 12:00〜15:30
場所:元興寺文化財研究所 保存科学センター
再び京都を飛び出し、奈良県は生駒、元興寺文化財研究所へ!
木器・金属器・土器など多様な保存修復を手がける同施設の、実際に使用している施設を桃井宏和氏(元興寺文化財研究所・伝世資料室)に案内していただきました。
内容は以下のとおり。
■第8回有機質遺物研究会例会(2015年3月例会)
日時:2015年3月14日(土) 13:00〜18:00
場所:立命館大学 衣笠キャンパス 学而館2階 第2研究室
如法寺慶大(南山大学人類学博物館)
:「民族資料を考古資料としてみる
―パラオ共和国の伝統的カヌーを事例に―」(仮題)
丸山真史(京都府埋蔵文化財研究所)
:「動物遺存体研究の基礎知識と実践」
どうしても植物遺存体の話題が多い当研究会ですが、3月例会では人類学・動物考古学からそれぞれの研究と概説をお話いただきました。
制限ある資料からいかに情報を引き出すか...というのは共通する悩みであり特徴です。研究者の多くない分野では、現場で必要な理解を得るには...という話題も。
少しずつですが例会の参加者も増え、より多くの皆様に参加してもらうにはどうしたらいいか、という話も話題に上がりました。
次回はまたもや京都を飛び出し、見学を予定しています。お楽しみに!
■第7回有機質遺物研究会(2015年1月例会)
日時:2015年1月17日(土) 13:00〜15:00
場所:立命館大学 衣笠キャンパス 学而館 第1研究室
桃井宏和 (元興寺文化財研究所)「出土木器の保存処理」
普段保存処理に携わっている立場から、出土木器の保存処理について概説的にお話いただきました。
■第6回有機質遺物研究会(12月イベント)
日時:2014年12月13日(土)
場所:南山大学人類学博物館
12月にはついに京都を飛び出して、名古屋へ。
実際に資料が「触れる!」という稀有な博物館、南山大学人類学博物館を見学してまいりました。学芸員の如法寺慶大さんにご解説いただき、有意義な時間を過ごせました!
ガラスケースに入った考古資料も取り出せ、触れ、壁面展示のパプアニューギニアやタイの民俗資料も触れ...。加工痕が観察できるまで近寄れる丸木舟には全員すごい食い付きです。
矢野健一(立命館大学)「尾関清子先生編物関係寄贈資料の紹介と研究課題」
※告知では矢野健一氏による研究報告となっておりましたが、事情により高橋悠(立命館大学院)による資料報告となりました。
※立命館大学では現在尾関清子氏関係資料の整理と関連シンポジウムの準備を行っておりますのでお知らせいたします。
【イベント告知PDF】www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=169256
■第4回有機質遺物研究会(9月例会)
日時:2014年9月27日(土) 13:00〜18:00
場所:立命館大学衣笠キャンパス 学而館2階・第2教室
・研究報告
鶴来航介(京都大学)
「古墳時代前期までの西日本における組合せ鋤の伝播」
・土壌水洗ワークショップ
今回は研究報告に加え、参加者で前回行った土壌水洗実習で使用した土の定量洗いを行いました。今後の研究会の展開や具体的な作業についても話し合いが行われました。具体化するのは来月以降になりますが、楽しみにお待ち下さい!
今回は作業に熱中していてあまり写真を撮っていなかったようです...。
■第3回有機質遺物研究会
日時:2014年8月2日 13:00〜18:00
3日 9:00〜18:00
場所:京都大学 総合研究2号館1階
考古学実習室
今回は佐々木由香氏(パレオ・ラボ)を講師にお招きし、
低湿地の土壌水洗実習を行いました。
■ 第2回有機質遺物研究会
日時:2014年7月19日(土) 13:00〜15:30
場所:立命館大学学而館2階・第3教室
http://www.ritsumei.jp/campusmap/map_kinugasa_j.html
テーマ:「木製品」
浦 蓉子(京都大学大学院)「木器研究法と木器研究の現状」
■ 第1回有機質遺物研究会 例会【終了しました。】
日時:2014年5月25日(日)13:00〜17:00
場所:京都大学文学部新館2階
第6講義室
テーマ:「レプリカ法による遺物研究」
・レプリカ法ワークショップ